「一目均衡表」で出てくる「ゴールデンクロス」・「デッドクロス」。どんな意味?
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表 出典:TradingView Inc. 「TradingView」 ※解説を目的に使用しています。 赤茶色が基準線、青色が転換線ですが、日経平均株価指数(ローソク足の部分)に沿うように動いているのが分かります。 基準線も転換線も、移動平均線のようなものですので、相場との関連としては移動平均線と同じように考えていきます。例えば「ゴールデンクロス」、「デッドクロス」の考え方です。 上のチャートでは、2020年2月ごろから日経平均株価指数は下落し始めました。この時、日経平均株価指数が基準線と転換線を上から下に交差し、抜けているのが分かります。それぞれの交差点がデッドクロスです。 逆に、コロナショックが終わり、その後、上昇局面に転換していくタイミングでは、日経平均株価指数が基準線と転換線を下から上へ交差して抜けているのが分かりますが、この交差点がゴールデンクロスです。 考え方としては、一定期間の平均価格などを表す移動平均線と同じように考えていくため、投資判断としては、デッドクロスが現れた後は売りシグナル点灯、ゴールデンクロスが現れた後は買いシグナル点灯、となります。
基準線と転換線の関係性
もう一つ、一目均衡表では、基準線と転換線の間にどのような関係があるのかを見ていく方法があります。これについては、移動平均線同士がどのように関わっているかを見るのと同じ方法です。 今度は基準線と転換線の2つだけに着目して、先ほどのチャートをもう一度見てみましょう。 先ほどと同様にコロナショックが始まった辺りを見ますと、日経平均株価指数が下げ始めたタイミングで、転換線が基準線を上から下に抜けているのが分かります(以下チャートの2020年2月部分の丸囲み)。 この時、基準線と転換線においてデッドクロスが発生しました。デッドクロスは、1つの線がもう1つの線を上から下に交差し、抜ける過程で現れますが、基準線と転換線においても適用することができます。 一目均衡表には、相場の転換シグナルとして「三役逆転」という考え方がありますが、転換線が基準線を上から下に抜けるデッドクロスが三役逆転完成の条件の1つとなっています。三役逆転については今後、改めて解説していく予定です。
一目均衡表とは
№1. 直近高値をローソク足終値で抜けているか?確認する(ダウ理論)
№2. 雲をローソク足終値で抜けているか?確認する
一目均衡表とは №3. 雲の上限に「買い指値注文」
エントリーを狙うのは、一目均衡表の 雲のブレイクを確認した後の 「 ローソク足1本 だけ 」 です。
エントリー回避ルール
1.雲をブレイクしても、近くにサポートやレジスタンスがあれば、エントリーは見送り
エントリールールの №1に記載していますが、直近高値を終値でブレイクしていない場合は様子見となります。直近の高値や安値は、雲よりも 「強いサポート・レジスタンス」 であると考えなければいけません。
わざわざ 「 取引成功の確率が低い 」 ところでエントリーをする必要はありません。
雲の上限と下限の幅が狭い時は、エントリーを見送ります。雲は 「厚ければ厚いほど」 意識されやすい 特徴があります。小さい雲のブレイクを狙っても上手くいきません。
一目均衡表FX手法の決済ルール
ストップは、 「 ブレイクした陽線の安値 」 に設定 します。雲の上限でエントリーするので、ローソク足確定後すぐに成行注文するよりも、有利な位置でポジションが持てます。その分、ストップ幅を少なく出来るのがこのFX手法のメリットです。
上昇相場であれば、 「 強い陽線が出現した場合 」 にその都度、陽線の安値にストップを切り上げていきます。 強いトレンド相場では、大きな利益を狙い、もみ合い相場になった場合には最低限の利益を確保する方法です。
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15分足【+100pips】1時間足【+200pips】 日足【+500pips】
一目均衡表FX手法のまとめ
そもそも「一目均衡表の雲ブレイク」自体が、頻繁に訪れるわけではありません。日足チャートをみて頂ければ分かりますが、強いトレンド相場では2か月間雲にタッチしない相場もあります。
また、このFX手法は「雲の上限・下限」に時間を限定して指値注文を行いますので、通常の「雲を扱ったFX手法」よりも更に取引回数は少なくなってしまいます。
ですから、 複数の通貨ペア・複数の時間足でチェックするのが必須 です。
様々な通貨ペアの値動きを確認して 「綺麗な形」 を選んでエントリーしていくことが損益の安定につながります。
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さて。いきなりニートの愛を語っても引かれちゃうと思うので、まずは「一目均衡表(以下:一目)」の概要をサラッと紹介しましょう(・∀・)
一目均衡表は、全部で5つの要素で構成されています。
しかし、どれ1つとして意味もなく表示されているわけではありません( ・ิω・ิ)
一方、一目均衡表は「糸が絡み合っているだけ」のように見える状況を、 1つずつ紐解いていくだけで初心者でも高度なテクニカル分析ができるんです。
一目均衡表はどう見ればいいの?
基本的な一目均衡表の見方の紹介をします^^
先に紹介した5つの項目を思い出していただきましょう♪
「先行スパン1」「先行スパン2」は、2つを合わせて「雲(抵抗体・抵抗雲)」として使われますので、ここから先の解説では「雲」という呼び名で進めます(・∀・)
では改めて。全4つの要素を、それぞれの役割と共に紹介します↓
基準線 | 過去26日間の最高値・安値の中心値を結んだ線。 転換線と共に相場の方向性を見るために使われる。 |
---|---|
転換線 | 過去9日間の最高値・安値の中心地を結んだ線。 基準線と共に相場の方向性を見るために使われる。 |
遅行スパン | 今の価格(終値)推移を26日前に表示させた線。 ローソク足との位置関係から価格の方向性を見極めるために使われる。 |
雲 | 先行スパン1・2の位置関係や間隔から価格の勢いと方向性を分析する為に、「色」を付けて雲のように見立てた指標 |
↑それぞれの線が持つ役割はなんとなくご理解出来ましたでしょうか?(・∀・)
では、次にもう少し具体的な見方「こう言う時は〇〇なんだよ!」という部分を紹介します♪
基準線・転換線
基準線と転換線はセットで使われます。基準線だけで見ることは無いですし、逆に転換線だけで見ることもありません。 「基準線と転換線はセット」 これは基本中の基本ですからね(・∀・)
↑この画像は基準線と転換線だけを表示させたチャートです。ご覧の通り、価格が上昇中の時は上から「ローソク足>転換線>基準線」という順番で表示され、価格が下落中の時は「基準線>転換線>ローソク足」という順番になります(´ー`)
上がれば「好転」、下がれば「逆転」
一目均衡表の中では、 価格が上昇すれば「好転」、価格が下落すれば「逆転」 という呼び方をします。
また、移動平均線にゴールデンクロス・デッドクロスというシグナルがあるように、一目均衡表では
- 転換線が基準線を下から上に抜ければ「好転した(上昇シグナル)」
- 転換線が基準線を上から下に抜ければ「逆転した(下降シグナル)」
遅行スパン
株や為替では、過去と現在の価格差に焦点を当てて分析をするコトが多々あります。
経済ニュースで紹介される「前日に比べて〇%上昇or下落」もそうですし、移動平均線もそうです。一目均衡表でも過去と現在の値動きに焦点を当てている要素があり、それが「遅行スパン」です(・∀・)
過去と現在といっても、遅行スパンの場合は「ローソク足26本前」の価格と比較します。「随分前だな〜」って思いますよね(笑)
ただ。実はコレが結構当たるんですよ(・ω・)
- 遅行スパンが26本前のローソク足を下から上に抜ければ「好転した(上昇シグナル)」
- 遅行スパンが26本前のローソク足を上から下に抜ければ「逆転した(下降シグナル)」
雲(先行スパン1・2)
雲とは、先行スパン1と2の間にある「空間」から価格の勢いや向きを判断するインジケーターです。
↓この画像は、雲のみチャートに表示させています。
↑赤い縦線でシマ模様になっているのが「上昇雲」、青い縦線でシマ模様になっているのが「下降雲」。それぞれ、
という役割を持っています。
価格の向きは、 空間(雲)の面積が大きければ価格は上昇か下落に傾いている「トレンド」、逆に小さければ価格がどちらにも傾いていない「レンジ」 、という判断をします(´ー`)
↑画像の左側は、 雲が薄く平べったい ですよね?また、価格も 高値安値を行ったり来たり しています。まさに「レンジ相場」の特徴です。
逆に画像の右側は、 雲の厚みが徐々に増して いますよね?価格も レンジの高値を更新し、その後も高値を更新し続けています。 まさに「トレンド相場」の特徴です^^
雲は「押し・戻り」を測る抵抗帯となるのか?
移動平均線を始め「〇〇線」を名乗る指標を用いたインジケーターでは、〇〇線を「抵抗線(レジスタンス)・支持線(サポート)」として捉え、その線を基準に押し目買い・戻り売りの判断をします。
一目均衡表の雲も「先行スパン1・2」という線で挟まれている為、雲の上限下限を抵抗帯・支持帯として見ます。また、「ローソク足が雲の中に入った・抜けた」という動きを見せた時は、「抵抗・支持帯抜け」として判断します。
ただし、一目均衡表の雲を抵抗・支持帯として過信するのは NG です。何故なら「雲」だから(笑)
一目均衡表の期間は設定変更した方が良いのか?
インジケーターの設定変更は、自分との相性を確かめたり、使い心地を良くするために欠かせない工程です。しかし、一目均衡表の場合は特殊で 「そのまま(デフォルト)が誰にとっても最適」 とされています。
その理由は、一目均衡表の生みの親「一目山人(いちもくさんじん)」という昔ブイブイ言わせてたすごい人が、7年も費やして導き出した答えが「9、17、26」という3つの期間だからですԅ(˘ω˘ԅ)
一目山人のお墨付き「9、17、26」について
一目均衡表のデフォルトで設定されている「9、7、26」という設定についてですが、これは開発者「一目山人(本名:細田悟一)」が2000人掛かりで7年もの歳月を掛けて生み出した数字だそうです。
肩書きや役職でその人の実力を測ることは出来ませんが「ネットや参考書でかじった程度の知識や経験では到底及ばないレベルの知識を持っている人」だということは「一目瞭然」ですよね? “一目”だけに (笑)
なので「一目均衡表は黙ってデフォルト」でいいのです(´ー`)
※参照源:Wikipedia
一目均衡表の伝統的なシグナル2つ
「三役」とは、基準線&転換線、遅行スパン、雲の3つの総称です。この3つが全て「好転」している状態を三役好転(さんやくこうてん)と呼びます。
↓具体的な状況は以下の通り
この3つが全て揃う状況はそうそうありませんが、もしコレが確認できたら「強い上昇トレンドの可能性大」と考えてOKです(´ー`)
コチラは「三役好転」とは正反対の状況を指します。
こちらも、条件が揃うことはなかなか無いので、もし全てそろったら「強い下降トレンドの可能性大」と考えて問題ありません^^
三役好転・逆転を「待つ」のはNG
↑上のような順番に出ます。稀に順番が変わりますが、基本はこの順番に出ると考えておいてOK(´ー`)
3つの条件が揃うまでに掛かる時間はその時々の状況で一変しますが、「思っているよりも遥かに時間が掛かる」と考えていただいて構いません(笑)
そのくらい時間が掛かるのです。
では「いつ三役好転・逆転を基準にすれば良いのか?」という点が気になりますよね(・∀・)
自分(筆者)は絶対的な使いみちを知っているわけでもありませんが「①、②が出たらエントリーしてもいんじゃない?」と思います。というか、ソレしかないと思います(`・ω・´)
A:①を確認し、②が確認できたらエントリーを考える 一目均衡表とは
B:実際にエントリーをする
C:雲抜けが確認できれば、含み益方向に強いトレンドが発生するサインなのでそのままホールド。爆益ゲッチュー。雲抜けが確認出来なければ、ソレ以上含み益は出ないのでそこで利食い。
一目均衡表と相性の良い組み合わせはコレだ!
一目均衡表の使い方の紹介をしてきましたが、その中で「エントリー判断」についてはあまり詳しく解説して来ませんでした。理由は、一目均衡表だけでエントリーを判断するのはあまりにも危険だからです( ಠ_ಠ )
これは一目均衡表に限らず全てのトレンド系インジケーターに同じことが言えます。なので、必ずMACDを始めとしたオシレーター系インジケーターと併用しましょう。
「一目均衡表×MACD」でエントリーシグナルを鮮明に
まずはチャートにMACDを表示させる
- チャートの「f」マークのボタンを押す
- 「メインウィンドウ」を選択し、「オシレータ」という列の中から「MACD」を選んで下さい。
- 期間設定はデフォルトのままにして、色や太さは自由に変えて結構です♪
MACDは表示出来ましたでしょうか?(・∀・)
続いてはMACDを使ったエントリーについて、具体的な方法を解説します。
MACDのシグナルは「下位足」で判断をする
まず、MACDを使ってエントリー判断をする時は「分析する時に見ていた時間足より短い足」で判断しましょう(´ー`)
これはMTF分析(マルチタイムフレーム分析)という考え方に則った方法です。簡単に言ってしまえば、 エントリーしたいポイントを下位足で細かく分析することで、エントリーの確度を高める という方法です。
で、実際どの時間足を見ればいいのかというと、「1時間〜4時間」を基準に分析をしているデイトレーダーなら「5分足」がベストです。
「日足〜週足」を基準に分析をしているスイングトレーダーなら「1時間〜4時間足」がベストですね(・∀・)
具体的なエントリー判断の方法
↓下のチャート画像は、先程紹介しました「三役逆転」の条件の内「①転換線が基準線を上から下に抜けている」「②遅行スパンがローソク足を上から下に抜けている」までは揃っていますが、 「③ローソク足が雲を抜けている」はまだ確認できていない状況です。
③さえ確認できれば「三役逆転」なのですが、、、 雲抜けするまでかなり距離があります^^;
もちろん、このまま三役逆転の形成を待つのも全然有りなのですが、どうせなら雲抜けするまでも利幅に含めて大きく獲りたいですよね?(´∀`)ニヤリ
ですので、こういう時は下位足「5分足」の状況から1時間足のエントリーポイントの詳細を分析し、MACDの「売りシグナル」が出るかどうか?でエントリーを判断します^^
5分足は①下降雲が出ていて、②基準線・転換線も下を向いている、③価格も安値を更新しているので下降トレンドと判断できます。
MACDを見ると、④0ライン(中心線)よりも下に来ているので売り圧力が強いことを示していますが、⑤少し逆方向に動きつつもありますね。売り圧力が徐々に弱まっているという証拠ですので、このまますぐにエントリーするわけには行きません(˘ω˘ )
では、この状況を打破できる「有力なシグナル」とは何か?というところですよね^^
エントリーの条件は状況で様々ですが、1番基本的で覚えやすいのが「MACDのデッドクロス・ゴールデンクロス」です。具体的には下の画像のような状況になったらエントリーしてもOKと考えて下さい^^
↑この画像は、先程の状態から数時間経った後の画像です。①MACDが0ラインよりも上に来ている状態でデッドクロスが発生しています。これが「MACDの売りシグナル」の1つ(・∀・)
そして、ここでエントリーしたあとの決済は、②MACDが0ラインよりも下に来ている状態でゴールデンクロスしているところで行います。
一目均衡表の「雲」は、他のトレンド系インジケーターとの相性も良く、特に移動平均線との相性は抜群です( ・ิω・ิ)
もし、「愛なんてどうでも良いから、ガチで使える手法を教えて欲しい」と思っている方がいれば、是非↑コチラの記事をお読み下さい(哀)
マネープラネット
引用元:FXブロードネット
一目均衡表は5つの線で描かれ、他のテクニカル指標と違い唯一 ローソク足(一目均衡表とは 価格)の先に 線が表示されています。
冒頭でも述べたように、一目均衡表は一目山人(細田吾一)氏が考案し、発表した純国産のテクニカル指標になります。一目均衡表は「波動」「時間」「水準」を総合的に取り入れた指標で、相場のバランスを 視覚的にも捉えやすい 事から多くのFXトレーダーから親しまれています。
一目均衡表の5つで構成された線の見方
- 基準線(赤線) 一目均衡表とは
- 転換線(緑線) 一目均衡表とは
- 先行スパン1(オレンジ線)
- 先行スパン2(一目均衡表とは 青線)
- 遅行スパン(ピンク線)
「基準線」は最も基準になる線
基準線は一目均衡表を見るうえで 最も基準になる線 で、過去26日間の高値と安値の中間である半値の値になります。
その移動平均線の特徴と同じように、 価格が一目均衡表の基準線付近に近くなると反発する動き を見せたりします。
「転換線」は分析の基礎になる線
転換線は一目均衡表の5つの線の中で最も価格に反応するのが早く、 分析の基礎となる線 とも言われています。
転換線が基準線を上抜ける、あるいは下抜けるといった2本以上移動平均線を表示させることで起こるゴールデンクロス・デットクロスも、一目均衡表の転換線と基準線の2本の線を使うことで売買サインとして判断することが可能になります。
「先行スパン1」は買い勢力を表す未来に描かれる線
価格の先に表示されるため、視覚的に捉えやすく、買い勢と売り勢のどちらが優勢なのかひと目で分かるほか、 先行スパン1が先行スパン2の上に位置している場合には買い(ロング)が優勢で、先行スパン1と先行スパン2に囲まれた部分である雲の色も上にある先行スパン1の色に合わせて表示 されます。
「先行スパン2」は売り勢力を表す未来に描かれる線
26日先に先行して表示されますが、 先行スパン1とは違い、過去52日間の高値と安値の半分の値が先行スパン2 一目均衡表とは になります。
価格の先に表示されるため、視覚的に捉えやすく、買い勢と売り勢のどちらが優勢なのかひと目で分かるほか、 先行スパン2が先行スパン1の上に位置している場合には売り(ショート)が優勢で、先行スパン2と先行スパン1の隙間である雲の色も上にある先行スパン2の色に合わせて表示 されます。
「遅行スパン(遅行線)」は26日前の売買結果
遅行線は至って単純で、 当日を含めた26日前の価格を遡って描いたもの です。
簡単にいえば、 26日前の投資達の損益がひと目で分かる判断材料 一目均衡表とは ということになります。
遅行スパンが為替レートを抜いた場合を「 上昇好転 (買い)」逆に下回った場合には「 下降逆転 (売り)」と判断することもできます。
一目均衡表の計算式と設定
基準線 | 過去26日間の高値と安値の平均値(半値)『(26日分高値+26日分安値)÷2』 |
転換線 | 過去9日間の高値と安値の平均値(半値)『(9日分高値+9日分安値)÷2』 |
先行スパン1 | 基準線と転換線の中値を26日先行して表示 |
先行スパン2 | 52日間の高値と安値を平均化して26日先行して表示 |
遅行スパン(遅行線) | 当日の終値を26日遡って表示 |
雲 | 先行スパンの間に表示され、抵抗と値動きの大きさを表示 |
また、上記の図のように一覧で確認してみると気づくと思いますが、一目均衡表は半値が重要性を帯びて考えられています。設定についても数値はきちんと理由があって決められているため、変更することはオススメしません。
一目均衡表の使い方
基準線と転換線のクロスによる売買サイン
移動平均線の使い方でゴールデンクロス・デットクロスという売買サインとを紹介しましたが、一目均衡表の 「 転換線 」と「 基準線 」は、簡単にいえば期間が短い移動平均線と期間が長い移動平均線 なため、同じように売買サインとして使うことができます。
ローソク足が抵抗線(雲)を上抜けた・下抜けたとき
価格(ローソク足)が、先行スパン1と先行スパン2の隙間である「 雲 」を上抜けた、あるいは下抜けた場合も強い買いや売りのサインとして知られています。
あくまで、 雲を上抜けた・下抜けた場合の売買サインは基本 ということを理解しておきましょう。
遅行スパンがローソク足を上抜けた・下抜けたとき
上記画像ではピンクの螺旋が遅行スパンになりますが、遅行スパンは 一目均衡表とは 「買い」か「売り」かのタイミングを計る場合 に使います。
また、売買タイミング計る方法は上記と同じで遅行線が価格を上抜いた場合を「 好転 」と呼び、買いのタイミングだと判断します。逆に遅行線が価格を下抜けた場合には「 逆転 」と言い、売りのタイミングだと一目均衡表では判断して使われます。
一目均衡表で強い「買い」「売り」サイン
一目均衡表は他にテクニカル指標同様、売買サインが発生することはもちろんですが、何より他と異なるところが相場状況を把握する方法に長けている点です。
転換線と基準線は移動平均線と同じ役割になるので、基準線と転換線の代わりに移動平均線を表示させている投資家もいますが、それでも値動きの状況を把握して予測するに適した指標として5つの線がワンセットになっているのは、 万能型の指標だ といえるでしょう。
強い上昇トレンド? 買いシグナルを表す「三役好転」
「三役好転」はその名前の通り、3つの条件から成り立つ 一目均衡表が表す強い上昇の兆しを見せるチャートパターン であり、 買いシグナル でもあります。
- 転換線が基準線を上回っている
- 遅行スパンがローソク足(価格)より上に位置している 一目均衡表とは
- 現在の価格が抵抗線(雲)を上回る
以上3つの条件が揃うことを一目均衡表では「三役好転」と呼び、強い買いのシグナルと考えられています。簡単にいってしまえば、 一目均衡表とは 一目均衡表で表示されている線がすべて買い優勢を表している状態 です。
「一目均衡表」の「転換線」ってなに?
まず、転換線の計算式を確認していきましょう。 一目均衡表とは ・転換線=(当日を含めた過去9日間の最高値+過去9日間の最安値)÷2 意味合いとしては、過去9日間の移動平均線と似たように考えることができます。 基準線では過去26日間が対象であったのに対し、転換線では9日間となっています。過去26日はおおむね1ヶ月程度、過去9日は営業日で考えるとおおむね2週間です。このため、基準線は中期、転換線は短期の移動平均線のようなものと捉えることができます。 それでは、転換線をチャートで確認してみましょう。以下は日経平均株価指数の日足チャートで、青色の線が転換線です。日経平均株価指数(ローソク足の部分)に対して、転換線が沿うように動いているのが分かります。
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表 出典:TradingView Inc. 「TradingView」 ※解説を目的に使用しています。 見方としては、相場が転換線よりも上にあると割高、下にあると割安と判断します。
チャート上で基準線と転換線の動きを確認する
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表 出典:TradingView Inc. 「TradingView」 ※解説を目的に使用しています。 相場としては大きな転換が起こった時期で、2020年2月ごろから新型コロナウイルス感染症が拡大し、日経平均株価指数は大きく下がりました。そして同年3月に底値に到達し、以降、いわゆるコロナ相場と呼ばれる上昇局面に移行していきました。 一目均衡表においては、例えばコロナショックが発生していた時期を見ると、日経平均株価指数に沿って、基準線(赤茶色)と転換線(青色)が歩調を合わせるように下がっているのが分かります。 また、底値をつけて下げ止まった後も同様に、日経平均株価指数と連動する形で、基準線と転換線が上がっているのが確認できます。 なぜ、基準線と転換線がこのような動きを示すかといいますと、基準線が過去26日間、転換線が過去9日間の移動平均線のようなものだからです。つまり、一目均衡表は、移動平均線と相場の関連性を基礎に置くテクニカル分析の手法であるといえます。
今回は、一目均衡表における転換線についてお伝えしました。端的にいいますと、転換線は9日移動平均線のようなものです。一目均衡表では、まず基準線と転換線の関係性を理解する必要があります。 次回は、日経平均株価指数の日足チャートを用いながら、相場と基準線、転換線がどのように関わっているかについて考えていきたいと思います。 出典 TradingView Inc. TradingView 執筆者:重定賢治 ファイナンシャル・プランナー(CFP)
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